三方五湖はオモシロイ

三方五湖はオモシロイ

三方五湖地域には、数々の教育・研究施設が集まっています。
具体的には次のような施設があります。

●「福井県海浜自然センター」(海浜自然センターHP
●「福井県里山里海湖研究所」(里山里海湖研究所HP
●「福井県年縞博物館」(年縞博物館HP
●「若狭三方縄文博物館」(若狭三方縄文博物館HP

博物館は貴重な資料を収集・所蔵・展示する施設であるとともに、研究者の調査研究の活動拠点でもあります。
三方五湖地域には様々な分野の研究者が集まり、自然や歴史、文化など多様な対象について研究が行われています。
さらに、全国の大学や研究機関と連携した調査研究なども行われ、多くの研究者がこの地を訪れます。
それは「三方五湖はオモシロイ」以外の何物でもありません。ここでは研究者の方々に三方五湖地域の面白さを話していただきます。

三方五湖自然再生協議会が行う取組みにおいては、研究者によるこうした研究結果やそこから得られる情報が活動の礎のひとつになっています。

名前:青海 忠久
所属:福井県立大学名誉教授、 ふくい水産振興センター長
研究分野:水産学、 海洋生物学

三方五湖は、狭い地域に5つの湖がつながりあい複雑な生態系を作っています。複雑で高い生産性を保っている環境だからこそ、不安定でもあります。併せて、湖の周辺には人々の営みも盛んにおこなわれており、それらの影響も無視できません。また、地球規模の環境変動の影響も受けています。現代社会が抱える問題とも向き合いながら、この貴重な自然を後世に引き継いでいくことに多少なりとも寄与できればと思います。


名前:吉田 丈人
所属:東京大学教授
研究分野:生態学、陸水学

私が考える三方五湖の面白さは、リアス地形の入り組んだ水辺・水辺から里や山への連続した地形、その環境のもとに成立した豊かな生態系と生物多様性、さらに、その豊かな自然を活かして暮らしてきた人々と自然のつながりの歴史、です。三方五湖自然再生協議会が掲げる全体目標は、まさにその「湖と里をとりまく自然と人のつながり」の再生です。新しい自然再生事業実施計画にまとめられたように、地域内外の多くの関係者の連携のもと、今後も多くの取り組みが進められます。全体構想で掲げた目標にさらに近づくよう、これからも一緒に取り組んでいきたいと思います。

名前:富永 修
所属:福井県立大学特命教授
研究分野:水産資源生物学

自然の恵みに支えられている三方五湖の内水面漁業やウナギ養殖は、流通・販売や観光などを通して地域振興の役目を担い、さらには自然環境を五感で感じて社会活動を学ぶ環境リテラシーの観点からも重要な役割を果たしています。しかし、近年外来生物の定着や海面上昇による塩分環境の変化により湖内の生物生産への負の影響が懸念されています。これらの課題解決のために地域住民の参加による取り組みが実施されてきました。三方五湖は、産学官民が課題を共有し、自然再生活動を進めている貴重なフィールドです。